シマノSPDペダルの分解メンテナンスねたです。
シマノSPDペダルは基本メンテフリー
今回分解メンテナンスするのは、シマノのXTグレードなSPDペダル「PD-M780」となります。
4年以上使った私の「PD-M780」。
ここ最近調子が悪く、回転するたび特定の位置でカチカチ音がすることがしばしば。
シマノのペダルは基本メンテナンスフリーです(たぶん)。
調子が悪くなれば、ペダル一式「買い替え」が費用と手間を考えるとベスト、もしくはアクスル部全体でパーツがでているので「アクスル部全部を取り換え」といった対処が正解だと思います。
それはさておき、ダメもとで、いつものごとく分解できるところまで分解してみることにしました。
必要な工具
さくっとクランクからSPDペダルを取り外し分解開始です。
必要な工具をまとめてみました。
- 17mmのスパナ(モンキーレンチでもOK)
- 10mmのスパナ(薄いやつがやりやすいが、一般的な厚さのスパナでもOK)
- 7mmのスパナ(これはメガネレンチがベター)
- 8mmのアーレン
- 万力(これはなくてもなんとかなりますが、あると作業がやりやすいです)
分解
ロックボルトを緩める
ペダルを万力に挟んで、17㎜スパナで、アクスルを固定している六角ネジ(ロックボトル)を緩めていきます。
ペダル廻りのネジのお約束です。片方はまわす方向が逆ネジになっているので注意が必要です。
ペダル本体に締め込む方向が印字されていますので、方向を確認しましょう。
スパナを数回転まわしネジをゆるめていくと、途中でネジをまわすのが重くなるポイント(下の写真の位置ぐらい)がありますが、構わずゆるめていきましょう。
六角ネジ(ロックボトル)をはずすとアクスル部が引き抜けるようになります。
グリスでべったりです。
後の作業がやりにくいので、適当に拭いておきます。
アクスル部の分解
つづいてアクスル部を分解していきます。
アーレンでアクスルシャフト本体が空回りしないようにおさえ、7㎜のスパナでナットを緩めていきます。
ロックボトルを万力で挟んで固定すると作業がやりやすいです。
玉押しナットを外す
7㎜のナットをはずしたら、玉押しになっている10㎜のナットを緩めていきます。
スパナを使ってもいいですが、手で回せます。
玉押しナットなのでこのナットを外すとベアリングのボールが落ちてきます。
ベアリングのボールをぶちまけて無くさないように慎重に玉押しナットをはずします。
ベアリングのボールは片側12個。合計で12個×2の24個使われてます。
ダンボールの箱の中で外すなどして無くさないように注意が必要です。
ベアリング部を取り外す
ベアリング部をアクスルシャフトから取り出します。
最初にボールが見える方(内側・車体側)のベアリングボールはベアリング部本体のパーツに乗せたまま取り外すことができます。
ペダル側(外側)のベアリングボールは残念ながらアクスルシャフトからベアリング部を抜き出すときに落ちてしまいます。ベアリングボールをなくしてしまうタイミングになりうるので、注意しましょう。
残りのパーツを外す
つづいて、六角ネジ(ロックナット)部、シールドパーツ(ゴムの輪)をアクスルシャフトから抜きとります。
最後に先端についている玉押し部の黒いパーツを外します。
ちなみにこのパーツはささっているだけです。少々固いですがネジではないので引っ張ってあげればはずれます。
組み立て
吹き上げ
汚れたグリスを拭き取り、アクスルシャフト・六角ネジ(ロックナット)部・ベアリング等をきれいにしていきます。
ちなみに、ベアリング部の筒状の部品、左右対称のようですね。組み上げるとき向きを気にする必要はなさそうです。
下の写真の赤丸部分がベアリングが当たる部分でしょうか?傷がついてないことを確認します。
部品をアクスルシャフトに差し込んでいく
各部品がきれいにできたら、分解したときの反対の手順で組み上げです。
アクスルシャフトに新しいグリスをたっぷりと塗り付け、下記の順でアクスルシャフトに外した部品を取り付けていきます。
- シールド用の黒いゴムのリング。※左右があるので注意。はずしたときに向きを覚えておきましょう。
- 六角ネジ(ロックナット)部。※内側にグリスを塗って組み上げます。
- 内側の片側だけベアリングボール(12個)をのせたベアリング部。
- 玉押し部の黒いパーツ。
- 外側の残りのベアリングボール(12個)
- 10mmの玉押しナット。
- 7㎜のロックナット。
ベアリング部は、ベアリングボールが落ちないようにノリ替わりにグリスを惜しみなく使うのがおすすめです。
4の玉押し部の黒いパーツをアクスルシャフトに押し込むときに、ベアリングボールが落ちないように注意が必要です。コツとしてはベアリング部をしっかりとアクスルシャフトに押し付けながら、4の玉押し部の黒いパーツを差し込むようにします。
玉押しナットの固定と調整
10㎜の玉押しナットを取り付けます。
ベアリング部が、スムーズに抵抗なく、ガタがないように調整します。
締め付けのコツは、
10㎜の玉押しナットを手で閉まるところまで締め付けて、その後4分の1回転戻すくらいの位置で固定するでしょうか?
10㎜の玉押しナットの位置を決めて7㎜のロックナットで固定します。
結構むずかしい・・・です。
なんどかチャレンジ、試行錯誤でちょうどいい位置になるように調整しましょう。
玉押しナットの調整ができたら、全体的にグリスを塗って、ペダル本体に取り付けて組み立て完了です。
まとめ メンテナンスした効果のほどは?
「回転するたび特定の位置でカチカチ音がしていた」調子の悪い状態ですが、分解メンテナンスした直後はとりあえず音はしなくなるのですが、しばらく使うと再びカチカチ音が発生。
調子が悪くなれば、ペダル一式「買い替え」が費用と手間を考えるとベスト、もしくはアクスル部全体でパーツがでているので「アクスル部全部を取り換え」といった対処がやっぱり正解ですかね。
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