フロントサス ROCKSHOX RECONをオーバーホールしてみました。オーバーホールの内容は、ダストワイパー交換・オイル交換・Oリング交換 となります。
専用のオイル類と交換用補修部品が入手できれば、実は意外と簡単です。
実際に行ってみた感想とポイントをまとめてみました。
ROCHSHOXの本国サイトの中にあるサービスマニュアルに詳しい手順がでていましたのでそちらを参考にしています。っうかサービスマニュアル熟読です。
Service Manuals | Service | SRAM
必要なもの
オーバーホールに必要な工具類をまとめてみました。
- ゴム(プラスティック)ハンマー
- サス用エアーポンプ
- アレーンキー一式(5mmアレーンの足の長いやつ)
- 24mmソケットレンチ
- スナップリングプライヤー
- 足の長い油さしと計量カップ類一式
- JUDY BUTTER いわゆるフォーク用のグリス。
- 純正フォークオイル 粘度5Wと15Wの2種類。
- ダストワイパーとOリングがセットになった補修部品セット
一般的な家庭にはたぶん存在しない、市民権がない(なじみのない)特殊な工具としてはスナップリングプライヤーでしょうか?
市民権はないですが、この工具、入手性に関しては問題ないかと。
ホームセンターのペンチなどが販売されているコーナーに陳列されていると思います。
JUDY BUTTER(フォーク用のグリス)・純正フォークオイル・補修部品セットは、ROCKSHOXを扱っているスポーツ系自転車店で入手しました。
アウターケースの取り外し
手順1 エアーを抜く
まず初めにエアーを抜いておきます。
手順2 リバウンド調整用のノブを外す
リバウンドの調整ノブはネジで固定はされてません。
そのまま引っぱって外します。
手順3 コンプレッション側のキャップをはずす
コンプレッション側のキャップをアレーンキーを使ってネジをゆるめて外します。
突起のついたプレートが挟まっているのでこれも取り外しておきます。
手順4 アウターケースを外す
足の長い5mmアーレンで左右のボトムにあるネジをゆるめるます。
アウターレッグの底にシャフトがはめこまれているで、ある程度ネジを緩めたら、アーレンの頭をゴムハンマーで叩いて、アウターレッグとシャフトのはめこみを外します。
はめこみが外れたら、左右ともネジをはずしてアウターケースをひっぱりながら外します。
アウターケースがはずれると、中にはいっているオイルが少量でてくるので受け皿を用意して垂れたオイルを処理します。
ダストワイパー交換
手順5 ダストワイパーの取り外し
ROCKSHOXのダストワイパーは柔らかいので指を突っ込んで引っ張れば簡単に抜くことができます。
中にあるスポンジ状のリングも取り外して置きます。
手順6 ダストワイパーの取り付け
入手しておいた補修部品セットの中にある新品のスポンジ状のリングに15Wのフォークオイルを染み込ませアウターケースの中にセットします。
新品のダストワイパーを手で押し込んでアウターケースにはめこみます。
ダストワイパーの内側には、水侵入防止のためにJUDY BUTTERをたっぷりと塗っておきます。
ダンパーとエアースプリング部の分解とOリング交換
手順7 トップ側を分解
24mmソケットレンチでトップ側のボルト外していきます。
エアースプリング側はただのキャップ。中身はグリスなので中からオイルはでてきません。
ダンパー側は、竹輪状の部品がでてきます。
この部品は下側にOリングがついているので抜くのに少々抵抗があります。
ネジをゆるめたら、左右に回しながらコジコジして取り出します。
ダンパー側はオイルに満たされているので、竹輪状の部品を取り出したら、中のオイルを排出です。
手順8 下側のシャフト部を分解&Oリング交換
シャフト部はCリングで固定されていますので、Cリングをスナップリングプライヤーを使って外していきます。
エアースプリング側はリングのぬけ防止のため突起があります。下からバネで押し上げられているので、指でおしながらリングを外します。
ダンパー側には突起がないのでそのままスナップリングプライヤーでつかんでCリングをはずします。
Cリングを取り外したら、シャフト部を引き出して分解します。
ダンパー側
エアースプリング側
シャフト部についた古い油を丁寧に布でふき取きとり、Oリング類をすべて交換します。
よく似たサイズのOリングが沢山使われているので、一つづつ、古いOリングを外して新品のOリングとサイズを確認しながら交換していくとよいかと思います。
エアースプリング部とダンパー部の組み立て
手順9 エアースプリング部の組み立て
エアースプリングの中身は、大まかに、シャフトと、黒い部品が二つと、エアースプリング側の底にあたる部品の4つに分解できます。
丁寧に布で拭きあげて、JUDYバター(グリス)を塗って、インナーチューブの中に戻し、Cリングで固定します。
手順10 ダンパー部の組み立て
拭き上げたシャフトをインナーチューブの中にもとに戻して、Cリングで固定します。
続いて上からオイルをいれます。シャフトを伸ばした状態で5wのサスペンションオイルを規定量の133mlいれます。
コツとしては、空気がリバウンド側のシャフトの中にはいっているので、シャフトを時々上下にゆっくりと動かしながら、少量づついれると空気が抜けてうまくオイルがはいっていきます。速く引っ張りすぎるとオイルが飛び出るので慎重にゆっくりと。
オイルの量の最終的な調整は、油面の高さで調整します。
サービスマニュアルによると、80-85mmとなっているので、今回は85mmで調整しました。
油面の高さが調整できたら、竹輪状の部品をはめ込みます。
アウターケース・キャップ類を取り付ける
手順11 アウターケースを取り付ける
アウターケースを取り付けて、底のネジ穴から、15Wのフォークオイルを左右それぞれ6mmづつ入れます。
手順12 キャップ類を取り付ける
ネジをしめて、コンプレッション側のキャップとリバウンド調整用のノブを元通りに取り付けたら完了です。
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