シマノのディスクブレーキのオイル交換

ナレッジまとめ

シマノのディスクブレーキのオイル交換ねたです。

オイル交換って聞くと、なんか難しそう、専用工具とかも必要なので、DIYではやれないと感じている方がいるかと思いますが、作業工程は少なくVブレーキのワイヤーをかえるくらいの手間でDIY可能だったりします。意外に簡単にできますよ。
あと必要な工具も入手性は悪くないのでチャレンジしやすいと思います。


必要な工具類

1.交換用のシマノ純正ミネラルオイル

これらがないと始まらないですよね。
スポーツタイプの自転車をあつかう自転車屋さんなら普通に入手できます。あと楽天とかのネット通販でも簡単に探せるので、入手に困ることはないかと思います。

シマノのミネラルオイルの値段はハテナ???なところがあります。

大きい1Lが2500円~3000円。対して小さい50mlは1500円前後。小さいやつの割高感がハンパないです。

2.オイルファンネル

シマノのオイルファンネル(じょうごともいう)×2

型番はたぶんSM-DISCとかだったような・・・。値段は1個500円ぐらいです。

二個あると前後一気に作業できるので便利ですよ。

3.シリンジ(注射器ともいう)

シマノの純正品は値段が高いです。

簡単にホームセンターで代用品が入手できます。ホームセンターの売り場は医療用品ではなく工具類の売り場に陳列されていることが多いです。

ネット通販でも簡単に探せると思います。

用意するシリンジの容量は20ml以上のものであればOKですが、50mlぐらいあったほうが断然作業がやりやすいです。

わたくし目はアマゾンで5本1000円ぐらいで購入です。

4.チューブ

チューブは、小さいミネラルオイルと抱き合わせでセットになったものがそれなりに使えます。
あと新品のレバーセットに同胞されていたりします。

セットされているものは少々長さが短く使い勝手はよくないです。

別途入手する場合は、ホームセンターで簡単に入手できるので必要に応じて買い増しです。

工具売り場のエアーツールが置いてある辺りで「ポリウレタンチューブの外径6ミリ×内径4ミリ」で探すと見つかるかと思います。

値段は大体1mで200円ぐらいかと思います。

5.通常工具類

実際の作業に使う工具は、大体こんな感じです。

  1. 7mmのメガネレンチ
  2. 2.5mmアーレン
  3. ズボンのすそバンド ブレーキレバーを握った状態に固定するために必要
  4. 3mmアーレン パッドを外すのに必要
  5. 5mmアーレン キャリパーを外すのに必要
  6. 4mmアーレン ブレーキレバーを緩めるのに必要

3のすそバンドは下のように使います。レバーが固定できればなんでもOKです。たまたま手元にあった都合のいいものがこれでした。



作業内容を紹介していきます

下準備 重要ですよ

オイルで手が汚れる前に「パッドを外して、作業する場所からできるだけ離したところに保管」しておくことをお勧めします。

ハッドにブレーキオイルがちょっとでも付くとおしまいです。

付着したオイルを拭いてみても、表面をこすってみても、一度オイルが付いたパッドは使い物になりません。

試しに、煮てもみたことも、バーナーで焼いてみたこともありますが復活はしません。

ディスクローターもオイルが付くとやっかいです。ローターの場合は中性洗剤(ママレモン等の台所洗剤がおすすめ)で洗うとなんとかなりますが、オイルを付着させないにこしたことはありません。ホイールごと外してどっか遠くにおいておいた方がよいです。

こんな感じにしてから作業スタートです!(おおげさなぐらいがちょうどいい)

わたくし目はサドルを引っ掛けるサイクルスタンドで代用しちゃってますが、作業用の専用スタンドがあるとやりやすいですね。

パッドは外して、作業場から離して保管です。

古いミネラルオイルの排出

まずは古いミネラルオイルを抜きます。昔のシマノのマニュアル(DM)だと上から新しいオイルを入れて古いオイルを押し出すやり方でしたが、最近のシマノのマニュアル(DM)によると古いオイルをあらかじめ全部排出してしまうとなってます。

排出の手順は、

  1. ブレキーレバーを水平にセット。
  2. レバーのリザーバータンク上面にあるブリードねじとOリングを外す。
  3. キャリパーのブリードニップルに古いミネラルオイルを受けるチューブと廃油袋を取り付ける。
  4. キャリパーのブリードニップルを7㎜のメガネレンチで緩め、油を排出する。

となってますので、その通りに作業していきます。

下が作業イメージの写真です。廃油を受ける袋はミネラルオイルがはいっていたボトルを再利用しちゃっています。

ミネラルオイルの注入と気泡抜き

つづいて、ミネラルオイルを注入して、気泡を抜きます。

大枠の作業工程は以下の感じです。

  1. キャリパーにブリード用スペーサー(黄)を取り付け
  2. ブレーキレバーを水平にセット。
  3. ブリードねじとOリングを取り外し、オイルファンネルを差し込む。
  4. 注射器をつかってキャリパー側のブリードニップルから油を注入。
  5. オイルファンネル側に上がってくるオイルに気泡が混じらなくなったらブリードニップルをいったん締め注射器を外す。
  6. 廃油の時に使った古いミネラルオイルを受けるチューブと廃油袋をキャリパー側のブリードニップルに取り付ける。
  7. ブリードニップルを緩めキャリパー側にオイルをおとすことでオイルと一緒に気泡を抜いていく。
  8. 再びブリードニップルを締め、今度はブレーキレバーを握った状態でブリードニップルを瞬間緩め、完全にキャリパー内の気泡を放出させる。
  9. 次にレバー側の気泡を抜くためにレバーをゆっくりにぎることを繰り返す。
  10. オイルファンネルを取り外し、ブリードねじを取り付けて完了。

上記の作業工程を細かく見ていくとしましょうか。

1.の黄色のブリード用スペーサーの取り付け

キャリパーを外して、ピストンを戻してやる必要があります。
最近のシマノのピストンはセラミック製なので欠けやすいですよ。ドライバー等の固い金属で押し戻すなんてことはNGです。

わたくし目はプラスティック製のタイヤレバーを使って慎重に作業してます。

3.のオイルファンネルを取り付け

オイルファンネルを取り付けた状態が下の写真となります。

オイルファンネルにもOリングがついてますが、これブリードねじについているOリングと同じものかと思います。

劣化しているようだったらねじを締める時にオイルファンネル側のOリングと取り換えちゃっても良いかと思います。

4.のオイルの注入はこんな感じ

注射器に新品のオイルを吸い込んで、チューブをキャリパー側のブリードニップルに接続します。

チューブに気泡がはいってないことを確認してキャリパー内にオイルを押し込んで入れていきます。

チューブを接続してブルードニップルをメガネレンチで緩めるとキャリパー側から気泡がチューブ内に入り込んできますので、チューブに入り込んだ気泡は注射器を一旦引いて注射器の中に吸い込んでから行うとよいかと思います。

5.注射器をはずしたところ

オイルを押し込むと上のレバー側に取り付けたオイルファンネルからオイルが出てきます。

気泡が混じってないオイルがでてくるまで、注射器でオイルを注入し続けます。

オイルファンネルの6分目くらい(下の写真の量)までオイルを注入すると気泡は大体でなくなっているかと思います。

下の写真・・・。横着して古いオイルを排出せずに新しいオイルを注入してます。古いやつは「真っ黒」です。はぁ。

6.7.の気泡抜きの様子

廃油を受けるチューブをセットして、キャリパー側のブリードニップルを緩めます。注入したオイルをキャリパー側に気泡と一緒にゆっくりと排出していきます。

オイルファンネルにたまったオイルが徐々になくなっていきますので、空気が混入しないようにオイルを追加ししてあげます。

オイルファンネル一杯分くらいのオイルをキャリパー側に落としてあげればおおよそキャリパー内に入っている気泡は抜けているかと思います。

8.の気泡抜き

ブレーキレバーを握りながら、0.5秒くらいの速さでブレードニップルを一瞬緩めます。キャリパー側に残った気泡を完全に追い出す作業となります。

これ一人だと非常にやりにくいです。誰かにブレーキレバーを握ってもらって作業できれば一番いいのですが、レバーをゴムバンドなどで固定するなどすれば一人でも作業可能です。下の写真のような感じですね。

この作業を2~3回繰り返します。繰り返しは、いったん握ったレバーをもとに戻して、再度レバーを握りなおし(固定しなおして)、ブレードニップルを一瞬緩めることを繰り返すのが正解かと思います。

ここまできたら、キャリパー側はおしまい。ブレードニップルを完全に締め、廃油用のチューブも外します。

最後は9の気泡抜き

レバー側に残った気泡を抜く作業です。

レバー側は簡単です。ゆっくりとレバーを動かすことで自然とオイルファンネル内に気泡が抜けていきます。

この時、数回レバーを動かした時点でレバーは固くなります。

固くなった後にレバーの角度を上下30度くらい動かしながらレバーをゆっくり操作することを繰り返し完全にのこった気泡を排出します。

これでレバー側の気泡抜きも完了。

10.の作業の様子です

オイルファンネルに棒を突っ込んでふたをしてオイルファンネルを取り外し、Oリングを取り付けたブリードねじで蓋をします。

あとはパッドをつけてキャリパーをもとの位置にもどせばOKです。

ちょっと待った!

あとはパッドをつけてキャリパーをもとの位置にもどせばOKです。

使った道具や油類、廃油を綺麗に片付けて手を綺麗に洗いましょう!保管しておいたパッドを触るときは手に油がついていてはだめですよ。

急がば回れ です。

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