シマノのHGフリーハブの分解&メンテナンス方法をまとめてみました。
今回は、完組ホイールWH-M785の142mmR12スルーアクスルなタイプのHGハブを例に行っています。シマノのHGフリーハブであればおおよそ同じ感じで分解&メンテナンスできると思います。
必要な工具
WH-M785の場合、17㎜のハブスパナが2本必須です。
これ使ってみて気付いたのですが、17㎜ってサイズ、ハブスパナとしてはわりと特殊なサイズですね。下記型番のシマノの純正工具を使いました。
っうか、シマノのハブって世代が変わるたび(型番が変わるたび)ハブスパナのサイズを微妙に変えてきます。毎回サイズにあった専用工具を買ってほしいってことですかねぇ~。
- TL-7S20 17㎜&22㎜
分解
スプロケットとディスクローターはあらかじめ外しておきます。
ハブシャフトを抜く
分解はディスクローター側からです。
ハブスパナをかけてロックナットを外します。
ロックナットが緩んだら、玉押しとなっているナットを手で回してはずします。
玉押しとなっているナットが外れるとフリー側からハブシャフトが引っこ抜けます。フリー側のベアリングボールが落ちないように静かにハブシャフトを抜くようにします。
下の写真の銀色のパーツがロックナットです。
玉押しとなっているネジを外したら、フリー側(下の写真の軍手・左手側)からゆっくりハブシャフトを引き抜きます。
フリー側のボールベアリングを掻き出す
フリーの中に入っているボールベアリングを指で掻き出して取り出します。
ボールベアリングはこのハブの場合全部で13個です。
無くさないように皿などの上に落とすようにするよいかもです。
磁気をもったドライバーで吸い寄せながら取り外す方がやりやすいかもしれません。
下の写真がボールベアリングを外した状態となります。なんか汚いですな~。
フリー側の分解はここまです。これ以上分解するとなるとフリーボディそのものを外して新品のフリーボディに交換ってことになります。
ディスクロータ側のベアリングを取り出す
つづいて反対側、ディスクロータ側のベアリングを取り出します。
蓋がかぶさっているので、この蓋をドライバー等を使って、めくるように引きあげて外します。
蓋は、柔らかい粘りのある金属製です。
曲がってしまうぐらいに引っ張っても再利用は問題なくできるかと思いますよ。
蓋が外れれば、黒い枠にはまった状態で塊としてボールベアリングが取り出せます。
分解した部品を並べてみました。
組み立て
拭き上げ
組み立てる前に、分解した部品をきれいにウエスで拭き上げます。
ハブ本体もウエスで拭き上げます。
ディスクローター側はむき出しなので簡単ですね。
フリー側は指を突っ込んできれいに拭きあげます。
フリー側は完全に分解できないので、パーツクリナーをぶっかけるのはご法度かと。きれいに拭ききれてない気もするが、こんなもんでしょう。
グリスアップ&組み立て
ハブ本体にグリスをもります。
グリスはシマノ純正の DURA-ACE デュラエースグリスを使ってます。
フリー側はこんな感じでグリスの口を突っ込んで、しっかりとベアリング玉があたるところにグリスをもります。
ディスクロータ側も同様にグリスをおてんこ盛りにします。
つづいて
フリー側にベアリング玉を入れていきます。ベアリング玉は全部で13個です。
フリー側からアクスルシャフトをそーと通します。ディスクローター側にもベアリング玉をのせてグリスを上から盛り、蓋をもどします。
玉押しの調整
玉押しナットをはめます。
玉押しの調整は、両手でシャフトまわして閉まりきるぐらいの固さで玉押しのネジをはめ、その状態でロックナットをハブレンチを使って締めこんむぐらいでちょうどいいかと思います。
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