シマノ12速 フリーハブ分解&メンテナンス

シマノ12速コンポ

シマノ12速のマイクロスプラインなフリーハブの分解手順をまとめてみました。

フリー部に水が浸入しやすいので、フリー部は定期的に取り外して点検することお勧めします。

必要な工具

  • スナップリングプライヤー
  • 17mmハブレンチ
  • 18mmハブレンチ
  • マイナスドライバー
  • シマノグリス Seal Grease for Freehub(白グリス・やわらかいやつ)
  • シマノグリス プレミアムグリス(芋グリス)

●スナップリングプライヤーはこれですね。
この工具、わりと一般的なものらしくホームセンターで普通に売ってます。
入手性は悪くないかと思います。

●Seal Grease for Freehub です。50gで1,300円ぐらいの値段です。

※一回のメンテナンスで使う量は少量ですので、50gでも一生分あるかも?

●プレミアムグリスです。100gで2000円ほどです。


フリー部を分解

スプロケとディスクロータを取り外したところからスタートです。

右側のフリー部から分解していきます。

手順1 Cリングを外す

黒いシールで保護されたCリングを緩めるための穴が二つあるのを確認します。

黒いシールの下にある金属部の爪にスナップリングプライヤーの先端部がひっかかるように差し込んで、プライヤを握りこんでCリングを外します。


手順2 側面のキャップを外す

キャップを外します。

17㎜ハブレンチを引っ掛けて、上にひっぱると、ポンといった感じで抜けます。

ネジは切られてないのでまわす必要はないです。

結構固くはまってますのでこじらないように慎重にひっぱります。

はずれた瞬間にキャップ部がどっかに飛んでいってしまう可能性があるので注意しましょう。

下の写真では上に引っ張ってますが、下向きにしてひっぱった方が安全かと思います。


手順3 フリー部を抜く

フリー部はのっかっているだけですので、すーぅと軽くぬけます。

中にはバネが二つと、内側のバネの上に黒いスペーサーが一つ入っていますので、これらを取り外します。

フリーは分解してはダメらしい

はずしたフリー部の裏側をみると「Don’t disassemble(分解しないでください)」って書いてあります。

フリー部はここまでしか分解できません。いわゆるメンテナンスフリーってやつですね。

手順4 外した部品をきれいに拭き上げる

外した部品をきれいに拭きあげます。



ベアリング部を分解

ベアリング部はディスクローターのある左側から分解していきます。

手順5 ロックナットをはずす

ハブスパナをかけてロックナットを外します。

ハブスパナのサイズは、上のロックナットが17mm、下の玉押しナットが18mmです。

銀色のロックナットをはずしたら、玉押しとなっている黒いナットを手で回してはずします。


手順6 ハブシャフトを抜く

フリーのあった右側からゆっくりハブシャフトを引き抜きます。


手順7 キャップを外す

ベアリングを覆っているキャップを外します

右側の黒いキャップは、溝にマイナスドライバーをあてて軽く持ち上げると簡単にはずれます。


つづいて左側。

左側もマイナスドライバーを差し込んで上に持ち上げてはずします。

硬くはまっているので少々力を込める必要があります。

キャップは柔らかい粘りのある金属製ですのである程度曲がってしまっても再利用はできるかと思います。慎重かつ大胆に持ち上げてしまってOKかと。


手順8 ベアリングを取り出す

ベアリングを取り出したら、分解完了です。



ベアリング部をグリスアップして組み立て

手順9 拭き上げ

古いグリスを拭き上げて、ベアリング部に傷がないか確認します。

傷がある場合はその部品を交換です。


下の写真は、虫食い状態の傷がある玉押しナット。

※これぐらいの傷だとまだ使えると思いますがせっかく分解したので今回は交換です。



手順10 グリスアップ&組み立て

ベアリング部にシマノプレミアムグリスをたっぷりつけて元通りに組み立てていきます。

グリスの量に関しては意見がいろいろありますが、わたくし目は多めが好みです。
おてんこ盛りにたっぷりつけ、くみ上げた時にはみ出たものを拭き取る感じでグリスの量を調整しています。

玉押しの調整

玉押しの調整は、両手でシャフトまわして閉まりきるぐらいの固さで玉押しのネジをはめ、その状態でロックナットをハブレンチを使って締めこんむぐらいでちょうどいいかと思います。



フリー部のグリスアップと組み立て

手順11 ばねをセット

ばねを2つとも元通りにセットします。

外側のばねは位置決めはないのでそのままおいてあげればOKです。
内側のばねひっかける部分がありますので、ハブ本体の溝にきっちりとはまるようにセットします。

内側のばねの上に黒いプラスチックのリング状のスペーサを被せます。スペーサのを向きに注意です。細くなったほうがばね側です。


手順12 グリスを塗ってフリー部を被せる

ひげがはえたスペーサーにプレミアムグリスを塗り、フリー部にセットします。


フリー部をハブ本体に被せます。


手順13 シールリングにグリスを塗ってセット

シールリングにシマノグリスSeal Grease for Freehubを塗って、フリー部を固定するようにセットします。

グリスはシールリングの内側に薄くまんべんなく塗る感じです。はみ出た分をきれいに拭き取っておきます。

Cリングをセットします。

手順14 側面のキャップにグリスを塗ってセット

側面のキャップの黒いシール部分にシマノグリスSeal Grease for Freehubを塗ります。

黒いシール部が溝になっているので、溝が埋まるようにグリスを盛り付けます。

ここ水が浸入しやすいので、わたくし目は多めにグリスを盛り付けてはみ出た分を拭き取るようにして組み付けるようにしています。

キャップをはめ込んだら、完了です。

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