「HONBIKE」を手に入れました。使ってみての感想をまとめてみました。
プロローグ
makuakeの2回のプロジェクトのサポーターの合計はおおよそ7000人弱。たぶん日本国内で少なくとも推定7000台ほどはHONBIKEが存在しているかと思われます。そんなHONBIKEの1台が我が家にやってきました。
HONBIKEのホームページによると、この自転車のキャッチコピーは、
- 世界に挑戦する!
- 世界初!
- 前後輪ワンアーム
- チェーンレス電動アシスト自転車
だそうです。
わたくし目には、チェーンレスってのが最大の特徴かと感じてますが、その性能とやらはいかに!
GOODポイント:チェーンレスでカッコいい
まずは全体像。どことなくちょっと先の未来の乗り物感があり、すなおにカッコいいと思っています。
タイヤは20インチ。いわゆるミニベロタイプの小型自転車のなりをしています。
油がついたチェーンも、むき出しのギアもありません。ケーブルの露出も少なく、すっきりした見た目です。
この見た目が「世界に挑戦する!スタイリッシュチェーンレス電動アシスト自転車」ってことなんでしょうね。
売りの一つ。ワンアームチェーンレス。チェーンはありません。ペダルの回転はドライブシャフトで後輪につたわります。ズボンのスソが汚れないのはGOODポイントです。
BADポイント:とっても重たい
重量はスタイリッシュな見た目からは想像つかないほど重たいです。
スペック上は20kg。
子供載せチャイルドシートを装備したフル装備ママちゃりに匹敵する重さです。
前輪のモータ部分。これが非常に重たい・・・。
手軽にホイホイ車に乗せてとか、家の中に運んで保管しようとかのレベルの重さではないです。
折りたためるので気軽に運べることを期待していると裏切られます。
BADポイント:ブレーキレバーが握りにくい
ブレーキは前後機械式ディスクブレーキ。それなりによく効きます。
ただしレバーは独自形状。内側向いてます・・・。
内側向いているのはきっとケーブルを隠したかったのでしょうかね。
内側向いているのはまあ問題ないのだけど、一般的なママちゃりのものとくらべるとレバーが細く、指がかかる面がやたらとカクカクしているので、レバーを握った感覚は、指に食い込む感じがしてかなりフィーリングが悪いです。
おまけに、レバーの角度が地面に対して水平なんで、とっても握りにくいです。
ハンドル・ステムは交換できない
ハンドルはステムとディスプレイ部と一体形成です。
スポーツタイプの自転車とは違いハンドルを変えたりとかステムを変えて乗車ポジションを調整することはできないです。まあスポーツタイプって自転車じゃないので問題はないですけどね。
GOODポイント:ライトは明るい
ライトは内臓です。
アシスト用のバッテリーで点灯します。
明るさは最近のハブダイナモ+LED仕様のママチャリ並みに普通に明るいです。
GOODポイント:20kmまでは相当快適
ある意味当たり前ですが、ペダルをまわすと後輪がまわります。ただし後輪はアシストなしです。
アシストは前輪がベダルの回転に連携してモータでまわります。
おっ、2WDってか。構造的には前輪がグイグイと引っ張って走ります。
2WDということで、今まで感じたことのない異次元の走りを期待していましたが、旨く調整されており、進んでいく感じは普通のママちゃりの感覚と同じです。
特別な違和感を感じません。言われなければ2WDってこともわかんないんレベルです。
アシストしてくれる力は1から5段階まで調整できますが、アシストしてくれる力はそれほど強いタイプではないので、常時最強の5で使っていても問題ないかと思います。
実際に乗ってみた感想ですが、速度が20kmくらいまではアシストが効いて相当快適です。
急な坂道があろうが、信号で止まって再スタートをなんど繰り返そうが、スイスイ何事もなかったかのごとく進んでいきます。
アシストが効いてペダルの漕ぎの重さが常時一定なんですよね。20Km以下で走っている限り、汗もかかなければ息もきれることもないです。
BADポイント:変速機がない
ゆっくりと20km以下で走っている分には快適ですが、20km以上のスピードを出して速く走ろうと思うと、この自転車まったくダメです。
売りのシャフトドライブ、変速機がなく固定ギア比のため、ギアを重くして速く走ることができないんですよね。
20km以上だとギア比が軽すぎてペダルを相当回さないといけません。
30kmだそうと思うとケイデンス200/毎分以上の鬼ペダルまわしが必要かと。
おまけ24kmでアシストが切れるので、自転車の重さもあって速度の伸びは相当悪いです。
ハイ・ローの2段階の変速機構がついておれば良いのだけど、ここは残念ですね。
軽い方にギア比を寄せ過ぎ。
変速機構はなくとも、もう少し重たい方に寄せてあった方がバランスは良いと思います。
BADポイント:サドルの形状
サドル、ここだけはダメです。
私のおしりにはこの形状があわない。
まあ形状は100歩譲るとしても、ママちゃりとしてみると固くクッション性がないのがダメ。
せめて交換できればいいのだが、独自規格なんで交換できない。
とほほっです。
BADポイント:サドルの高さがあげられない
サドルの高さの調整幅なさすぎです。
身長165センチのわたくし目でも、一番上まで上げた状態でも低いと感じます。
座った状態で地面に足が付くということであれば表示されているメモリの値どおりなんだけど、それ以上にはサドルの高さをあげることはできません。
そのそもこの自転車、ペダルの位置(BBのハイト)が相当高い位置にあるので、乗っている状態にサドルの高さを合わせるとなると、サドルの高さは高くないとだめです。
最大に高くしてもダメです。わたくし目の短い脚でも、ペダルに足を乗せた状態だと膝が大きく曲がり脚の長さが余ってしまいます。
サドルの高さがもっとあげられれば、走った時の感想も違ったものになると思うと残念。
オプションパーツで、サドルをあげられるエクステンダーみたいなものだしくれると嬉しいですね。
まとめ:HONBIKEはおしゃれなママちゃりだった
チェーンレス電動アシスト自転車の性能とやらを見せてもらった感想は、おしゃれなママちゃりといった感じでしょうか。悪く言えば中途半端なやつ。
用途はママちゃりの延長であって、けしてスポーツタイプな自転車ではないということです。
この自転車でロードバイクやクロスバイクの方に交じってロングライドツーリングなんかにでかけたら20km以上でないことと自転車の重さで地獄をみます。
逆にママちゃりに近いといってもママちゃりほど実用性はないんですよね。
純粋なママちゃりとして使いたいと仮定すると中途半端です。
自転車そのものの重量があるので取り回しが悪いし、
構造的に後ろに荷台がないので、米の袋とかビールの箱とか重たいものは運べないし、
子供を後ろに乗せることもできないです。
都会の街並みを優雅に走るためのママちゃりです。
おしゃれすぎて目立つので盗難リスクには注意が必要ですが、
通勤用途にはドンピシャかもですね。
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