MTBのシマノ12速リアのフリーハブの異音問題についてまとめてみました。
シマノ12速フリーハブ、
XTR・XT・SLXグレードの初期ロットの場合、2000kmほどで異音が間違いなく発生します。
結合部のギアが削れたことが異音の原因
初期ロットは、フリー部とハブ本体の結合部のスペーサーにグリスが塗られていません。
このスペーサーが、フリーの結合部のギアを下の写真のように削ってしまいます。
削れてしまったギアが異音の原因です。
異音は錆びたママチャリのようなギシギシ音
負荷をかけてクランクをまわすと、野ざらし放置された錆びたママチャリのようなギシギシ音がします。
対策はスペーサーにグリスを塗る
最近のロットは、異音対策として削れちゃう部分に(結合部のスペーサー)にグリスが塗ってあります。
シマノのDMマニュアルも最初はスペーサーにはグリスを絶対塗るなってなってましたが、最近は改編されてグリスを塗るようにとなっています。
DMマニュアルに沿って、結合部のスペーサー部にグリスを塗ってあげると異音はそれなりにおさまります。
こんな感じでグリスを塗ってあげます。
初期のDMマニュアル DM-MAHB001-06-JPN
改編されたDMマニュアル DM-MAHB001-07-JPN
フリー部は消耗品 削れた場合は交換が必要
新品と削れたフリー部の比較
新品の写真。結合部のギアはかどがたっています。
削れちゃったフリー部の写真。
ここまで削れちゃうとグリスをいれても異音が確実に発生します。
削れている場合は交換が必要
削れてしまっている場合だとグリスを入れても異音はおさまりません。
フリー部を交換する必要があります。
残念ながらグリスが入ってない初期ロットだと、2000km程度で削れてしまっていると思いますよ。
グリスが入っているとどうなる
最初からグリスが塗ってある新品で5000kmほど走った状態の写真です。
グリスなしと比べて削れは少なくなってますが、若干削れちゃっています。
あと5000kmぐらい追加で走っても大丈夫そうな感じはしますが、いずれは削れて異音が発生すると思われます。
フリー部分は消耗品扱いということですね。
グリスをいれても削れた場合はフリー部の交換が必要となります。
感覚的想像ですが、15000km~20000kmぐらいで限界がくると想像してます。
フリー部の部品 価格について物申す
ちなみにフリー部の部品、なじみの自転車屋さんで価格を調べてもらうと1万越えの値段でした。
SLXグレードのハブ本体より高いハテナな値段設定です。シマノのお客様相談室に電話で確認もしましたが、価格は間違いないとのことでした。
しかたがないのでSLXグレードのハブ本体を買って部品取りしましたよ。とほほっ。
他にもいろいろ問題のあるシマノ12速ハブ、これではやっぱりイマイチ人気でないですよね。
削れちゃうリングのみ1000円ぐらいで部品がでるようになるか、フリー部本体が4000円くらいで交換できるようにならないとダメだと思います。
アマゾンだと¥4000くらいのものがあった
ちなみに、なぜだか、アマゾンで補修用部品の型番(Y3G198050)で検索すると¥4000強のがでてきます。後日実際に注文してみたらちゃんと物が届きました。
もしかしたら今後価格が適正に見直しされるかもとか?
※2022年12月ごろの話です。アマゾンでも2024年2月現在では値上げされてます。価格は8000円強って感じ。逆の意味で適正価格に見直しされてしまった。
コメント
はじめまして。よい投稿ですね。つい最近私も使い始めまして、自転車の進み方を変える強烈に良いハブですが、メンテナンスの頻度が高くて考えものです。ただの精密機械のレーシングハブです。うちのは200~300キロぐらいで音が出てくるようで、ばらしてグリス投入して大変なのですが、あの強烈な動きを感じてしまうとまー仕方ないかなと感がております。普通のメンテナンス出来ない方にはかなり敷居が高いハブかなと感じております。